平日は仕事で疲れて帰宅し、夕食の準備をするのも一苦労。コンビニ弁当や外食に頼りがちになり、健康面が心配になることもあります。そんな忙しい現代人の強い味方が「作り置き」です。
週末に少し時間をかけて準備することで、平日の夕食作りがぐっと楽になり、栄養バランスの取れた食事も続けられます。効率的な作り置きのコツと、時短と健康を両立させる方法をご紹介します。
作り置きのメリットと基本の考え方
作り置きの最大のメリットは、平日の時間短縮です。疲れて帰宅した後も、温めるだけ、盛り付けるだけで栄養バランスの良い食事を摂ることができます。
また、食材を無駄なく使えることも大きな利点です。週末にまとめて買い物をし、計画的に調理することで、食材の廃棄を減らし、家計にも優しくなります。
作り置きをする際の基本的な考え方は、「完璧を求めない」ことです。すべての食事を作り置きで賄おうとすると大変なので、主菜1〜2品、副菜2〜3品程度から始めましょう。
保存期間も考慮が必要です。冷蔵保存で3〜4日、冷凍保存で2〜3週間を目安に、食べきれる量を作ることが大切です。
栄養バランスを考える時は、「まごわやさしい」を意識してみてください。「ま(豆類)」「ご(ごま・ナッツ)」「わ(わかめ・海藻)」「や(野菜)」「さ(魚)」「し(しいたけ・きのこ)」「い(いも類)」をバランスよく取り入れることで、自然と栄養豊富な作り置きができます。
効率的な作り置きの段取りとコツ
作り置きを効率的に行うには、段取りが重要です。
まず、1週間の献立を大まかに決めましょう。月曜は和食、火曜は洋食といった具合に、テーマを決めると献立が立てやすくなります。
買い物リストを作成し、食材をまとめて購入します。この時、同じ食材を複数の料理に使い回せるよう工夫すると、効率的です。例えば、鶏胸肉を購入したら、一部は茹で鶏に、一部は照り焼きに、一部は冷凍保存用に下味をつけておくといった具合です。
調理の順序も工夫しましょう。時間のかかる煮込み料理から始めて、その間に切り物や他の準備を進めます。オーブンを使う料理がある場合は、同時に複数品を調理できるよう工夫します。
下処理を重視することも大切です。野菜は洗って切って保存容器に入れておく、肉や魚は下味をつけて冷凍しておくなど、下処理済みの食材があると平日の調理時間を大幅に短縮できます。
調理器具を活用することで、さらに効率化できます。圧力鍋なら短時間で煮込み料理ができ、フードプロセッサーがあれば野菜のみじん切りが一瞬で完了します。
保存と活用のテクニック
作り置きした料理を安全に美味しく保存し、活用するテクニックをご紹介します。
保存容器は、清潔なガラス容器やプラスチック容器を使いましょう。密閉性が高く、中身が見えるものがおすすめです。容器には、料理名と作成日をラベルで貼っておくと、管理しやすくなります。
冷蔵庫での保存は、粗熱を取ってから入れることが基本です。熱いまま入れると、他の食材の温度も上がってしまい、傷みやすくなります。
冷凍保存する場合は、小分けして保存すると便利です。一人分ずつラップに包んだり、製氷皿を使って小分けしたりすると、必要な分だけ解凍できます。
リメイク料理を覚えておくと、同じ作り置きでも飽きずに食べられます。例えば、肉じゃがをカレーにリメイクしたり、茹で鶏をサラダにトッピングしたりと、アレンジ次第で全く違う料理になります。
平日の献立の立て方も工夫しましょう。月曜日は作り置きメイン、火曜日は作り置き+簡単な一品、水曜日は作り置きをリメイクなど、パターンを決めておくと迷わずに済みます。
今度の週末、まずは簡単な副菜1品から作り置きを始めてみませんか?きんぴらごぼうや、ほうれん草の胡麻和え、ピクルスなど、日持ちする料理から挑戦してみてください。慣れてきたら品数を増やしていけば、忙しい平日の食事作りがきっと楽になるはずです。健康的で美味しい食事で、毎日を元気に過ごしていきましょう。